BPOとBPRの違いとは?合わせて知っておきたいRPAもご紹介!

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2021年11月29日 配信
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BPOとBPRの違いとは?合わせて知っておきたいRPAもご紹介!

BPOとBPRの違いとは?合わせて知っておきたいRPAもご紹介!
BPO

新型コロナウイルスの流行や働き方改革推進の流れを受け、ビジネスにおける業務効率化・デジタル化の重要度はさらなる高まりを見せています。 その中で注目を集める業務改革策が「BPR」ですが、似通った言葉に「BPO」「RPA」などもあるため、一見すると違いがわかりづらいと感じる方も多いでしょう。 そこで今回は、各用語の意味を基礎から解説しつつ、違いや導入メリットなどについても触れていきます。

BPRとは

BPRとはビジネス・プロセス・リエンジニアリング(Business Process Re-engineering)の略語です。「リエンジニアリング」という語句からも読み取れるように、既存の仕組みや習慣を再構築し大きく変化させるニュアンスで用いられることが多く、日本語では「業務改革」などと呼ばれます。

より長期的なスパンで業務全体の仕組みや非効率的な作業を見直していく経営手法であり、業務の一部を効率化する「業務改善」とは似て非なるものです。
BPRは90年代に不況下のアメリカで考案されたもので、当時マサチューセッツ工科大学(MIT)で教授を務めていたマイケル・ハマーと経営コンサルタントとして多大な功績を残したジェイムス・チャンピーによる共著「リエンジニアリング革命(Reengineering the Corporation: A Manifesto for Business Revolution)」が初出であるとされています。

BPOとは

BPOとBPRの違いとは?合わせて知っておきたいRPAもご紹介!

BPOとはビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing)の略語で、自社で担っている業務を専門業者へと外部委託する経営戦略を意味します。
いわゆる外注(請負)と異なる点として、業務そのものだけでなく「プロセス全体」を委託する、継続的かつ幅広い視野でのアウトソーシングを行う時に用いられることの多い語句です。

営業部門においてインサイドセールス(見込み顧客の育成・開拓を主目的とする内勤型営業)の外部委託や、総務部門の業務全体を外注化する動きなどがその一例です。ほかにも、ウェブ開発・デジタルマーケティングといった高度な専門性を要する業務や自社にノウハウのない分野の作業を他社へ包括的に委託することもBPOの一環にあたります。

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BPO/BPRとRPAの違い

以上のように、BPOとBPRは一見似通った点もあるものの、厳密には全く異なる経営戦略です。両者の違いを確認する前に、同じく業務改革/改善の文脈で目にする機会の多いRPAについても触れていきます。

RPAとはロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)の略称で、ITシステムやAI技術などを駆使して業務の自動化を図るためのツールを総称したものです。製造業などでは既に業務を支える重要な存在として機能しており、特に定型業務との相性が良いとされています。
RPAは業務改善のためのツール、BPOは業務改善のための戦略のひとつ、そしてBPRはそれらの活用を含む業務改革の動きを総括したものと捉えておくと良いでしょう。

BPOとBPRの違い

前述の通り、BPOが「工数削減・効率化などを目的に既存業務を外部に委託する行為」であるのに対し、BPRは「既存の非効率的な業務プロセス全体を抜本的に見直し、再構築していく経営戦略」であることが大きな違いとなります。つまり、BPRを進める上で取り入れる戦略のひとつがBPOとなるのです。

BPOを導入する目的が「業務効率化・生産性向上」といったものであるのに対し、BPRの最終目的は「ビジネスや組織における諸問題を根本的に解決すること」であるとされています。
BPOの適用範囲はいわゆる「ノンコア業務」と呼ばれる企業の基幹をなすビジネス以外の業務であることが一般的ですが、BPRはコア業務・ノンコア業務といった区分けをせず、組織全体を改革していくことすべてに適用される動きです。

そのため、BPRは一般的に遠大な計画となり、達成までに長い期間や高いハードル、コストや工数が必要です。BPRを進める上では、BPOの導入やRPAの活用などを行いつつ、さまざまなアプローチから長期的なスパンで改革を継続していくことが重要といわれています。

BPOのメリット

BPOとBPRの違いとは?合わせて知っておきたいRPAもご紹介!

BPRの一環として検討したい手法のひとつにBPOを挙げましたが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

まず大きなメリットとして考えられるのが「業務効率化・工数削減」といった要素です。自社で担っていた業務を外部の専門業者へと委託することで、空いたリソースをほかのプロジェクトやコア業務へと移行できます。BPOは「人材難の解消」にも寄与し、売り手市場が続き慢性的な人手不足に悩まされている企業を支える手法として広く受け入れられています。

BPOの導入・利用には一定の予算が必要になるものの、各業務を内製的に進める際に発生する自社の従業員へ支払う報酬よりもコストを抑えられるケースも珍しくありません。アウトソーシングの活用により、業務改革とコスト削減、人手不足といった諸問題の解決を目指せます。

BPOサービスを導入する流れ

最後に、BPOサービスを実際に導入するにあたって実施すべき事柄を流れに沿って解説します。

まず、BPOの導入前に実施したいのが、社内における課題の整理です。
闇雲に業務の外注化を進めるのではなく、「自社に欠けているノウハウは何か」「業務のボトルネックはどのようなものか」などの要素を洗い出し、既存の業務体制の棚卸しを行うことから不足点・問題点を洗い出しましょう。そうすることで、おのずと導入目的が明確なものとなり、何をアウトソーシングするべきかを見極められるはずです。

導入目的が定まったら、続けてBPOサービスを展開する企業を選定します。
総務関連やマーケティング関連など、同じBPOでも各社によって得意分野が異なります。またBPOは単なる業務の外だしではなく業務プロセス全体を中長期的にアウトソーシングするため、単にコストだけに注目すると業務の安定的な運営に影響を及ぼす場合もあります。自社のニーズにどこまで応えてくれるパートナーであるか見極め、入念に選ぶことをおすすめします。

BPOサービスの依頼先がある程度決定したタイミングで、続けてRFP(提案依頼書)の作成を行います。
RFPとは業務の委託範囲や作業内容、KPIや目標などアウトソーシングの具体的な要件を設定するものです。BPOサービスの提供者が、RFPの内容に対してどのように対応するかを比較し、要件に合致したBPO会社であるかを判断するための重要な材料となります。

アウトソーシングする業務の委託先が決まったら、引き継ぎや運用ルールの共有を含めた試験運用を行うのが一般的です。
依頼内容によって期間は異なりますが、委託先との間で問題なく移行できるスケジュールを設定し、余裕を持ってトライアルを進めていけば移行後の問題発生などを未然に防げるでしょう。

以上の流れで導入を完了したあとは、月次・年次など一定期間ごとにBPOサービスの効果測定や改善などを継続的に実施します。課題などが生じた時には、逐次BPO業者との打ち合わせを行い、問題解決を図りましょう。

アウトソーシングやBPOサービス導入についてさらに詳しく把握したい方は、以下の記事もぜひご一読ください。

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まとめ

今回はBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)について、BPOやRPAなどの用語との違いを整理しつつその意味を解説し、後半部ではBPRの一環として有効なBPOのメリットや導入の流れなどをお伝えしました。

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パソナ日本総務部が考えるBPO(業務委託)とは、一般的な「業務整理」だけではなく、企業の未来を実現するための「業務改善」を指します。時には、「業務改革」と呼べるような劇的な変化をもたらすこともあります。
そのために必要な人材が、設計を行うコンサルタントと、それを実現するプロジェクトマネージャーです。多面的な知識を有したコンサルタント陣が、経営陣へのヒアリングなどを通して現状を把握。綿密な分析を経て、それぞれのコア・ノンコア領域を整理し、BPOの設計を行っていきます。
その後、プロジェクトマネージャーが、コンサルタントの設計を実現すべく、業務の再現性などを考慮しながら、BPOを実現していきます。

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