新たな取組みに関するレポート

パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社

新たな取組みに関するレポート パパナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社

パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社(通称:PEX)は、パナソニックグループの中でも、IT戦略とオペレーションの効率化を担当する専門企業です。幅広い分野における高度な専門人材が集う会社として設立され、お客様の実務に寄り添ったソリューションを提供しています。グループの物流中核機能も担う同社は、物流現場でのオペレーションや合理化・効率化ソリューションの推進に加え、物流・貿易にまつわる関連法規へのコンプライアンス順守といったグループガバナンスからも事業活動をサポートしています。
今回、京都・京田辺市に新設された物流センター内の同社執務室やエントランスをはじめとする複数のエリアについて、レイアウト作成から内装設計・施工、移転引越、グリーンコーディネートまでをパソナ日本総務部が担当いたしました。
拠点統合の背景や目的、エピソードなどについて、物流本部の巻田 友和氏に伺いました。

―移転・拠点統合の背景と目的を教えてください。

巻田氏  現実的なことを言ってしまえば、既存の拠点の老朽化ですね(笑)。とはいえ、せっかくならばということで複数の拠点を集約して合理化・効率化を実現することを目指しました。
例えば一つの取引先に対して商品毎に別々の拠点からお届けすることがありました。お客様視点に立つと一つに纏めてお届けした方が、受取りも1回で済みますし、当社としても配送を最小回数でお届けでき、物流の社会問題にも寄与できると考えました。

巻田 友和氏


巻田 友和氏
パナソニック オペレーショナル
エクセレンス株式会社
物流本部 政策企画室

―今回のプロジェクトにおける巻田様のミッションを教えてください。

巻田氏  パナソニックの物流拠点の中で世界一大きな拠点として、作業効率化・働きやすさを中心に、施設インフラをきちんと整えるということです。ひとくちに“インフラ”と言っても、オフィスのインフラもあれば、倉庫のインフラもあります。それぞれをしっかり支える基盤を整備するということがミッションですね。

パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式

―移転や空間づくりの中で、こだわった点・最優先された点は何ですか?

巻田氏  これは物流本部の本部長が以前から言っていることなのですが、「ワンフロアオペレーション」です。この拠点には主に四条畷の物流拠点から移転してきているのですが、四条畷は複数の棟が点在していて、そこに各部署が分散する形で働いております。お互いの行き来もないのでコミュニケーション不全が常態化して、日々のオペレーションの中でリアルタイムに課題や改善が瞬時に共有されていない現状がありました。

そのような状況を、ひとつのオフィスに集まってオペレーションを機能ごとに集中させていくことで、課題の共有と解決、リソースの効率化も考えながら進めていくということを実現したいと考えました。そうした狙いもあって、執務室は一か所集中でとても大きな空間になっています。

空間演出

もうひとつは、物流拠点のネガティブなイメージを払拭することです。いわゆる物流拠点って、「暗い」「汚い」イメージがあるじゃないですか。さらに四条畷に関しては、やはり古いので耐震の観点から「危ない」という懸念もありました。同じ社員でありながら、物流部門に配属されたら働く環境に大きなギャップがある。これは仕事に対するモチベーションにも関わりますから、 きれいで快適な環境にしたいという思いがありました。
以前と比べて女性社員であったり、様々な年代の方も増えてきたので、そこはこだわりました。

空間演出

具体的な空間づくりという点では、既存の什器・家具を最大限活用しました。
ちょうど新拠点の話が出た頃、パナソニックグループのコーポレートショウルーム「パナソニックセンター東京」の営業が終了することが決まりました。グループとして長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」(※1)のもと、循環型社会の実現に向けた事業活動に取り組んでいますので、家具や展示品をただ廃棄するのではなく、できる限りリユースしようということで、パナソニックグループの各部門や、大阪・関西万博のパナソニックグループパビリオン「ノモの国」のバックヤード、東京都江東区の小学校やスポーツ施設、奈良県のこども園などに譲渡することになりました。この拠点ではそうした譲渡品も活用しています。

どの家具をどこに設置するかというコーディネートはコモレビズの担当者にお任せしたのですが、様々な家具が混在していたので、大変だったと思います。本来であれば新しいものを売りたかったと思いますが、こちらの要望を汲んで親切丁寧にアレンジ、マッチングしてくれたのはありがたかったです。「オフィスやそれぞれの空間が華やかになった」とメンバーも満足していますよ。

(※1)Panasonic GREEN IMPACT :パナソニックグループの環境コンセプト
パナソニックグループの新たな環境コンセプト「Panasonic GREEN IMPACT」を発表 | 経営・財務 | 企業・経営 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan : パナソニック ニュースルーム ジャパン

空間演出

壁紙や執務室の空間の色使いは、若手社員やこの新拠点で勤務する方に選んでもらいました。新たに購入する家具も、一緒にショールームに行ってもらって、この拠点で働くメンバーにジャッジしてもらいました。
また、休憩室や会議室エリアの壁にはパナソニックのヒストリーをプリントしています。これもパナソニックセンターに展示されていたもので、色味をアレンジしたものも含めて3か所に入れましたが、パナソニックセンターが終了してしまったので、この絵があるのはこの拠点だけですね。
全体を通して感じたのは、物流拠点のオフィスは難しいということです。いわゆるオフィスビルにある執務室とは異なる特殊な現場ですから、いろいろな切り口でバランスをとるのが大変でした。

空間演出

―思い入れの強いエリアはありますか?

巻田氏  エントランスです。エントランスは拠点の顔でもあり、PLP(※2)と「Panasonic GREEN IMPACT」をきちんと波及できている事業所って実は少ないと思うので、インドや中国など複数の海外拠点も参考にしました。あと青い大きな絵画もパナソニックセンターから想いも含めて受け継いだもので、パナソニックのために描いていただいた作品なんです。その3つの要素をどう組み合わせるかというのは難しかったですよ。完成したエントランスを見て、ちゃんと馴染んでいるなと安心しましたし、パナソニックセンターから引き継いだ物など、ご存知の方が見たら懐かしく感じてくださると思います。

(※2)PLP:Panasonic Leadership Principles
経営基本方針の実践を目指すための行動指針
Panasonic Leadership Principles - パナソニック ホールディングス

空間演出

―パソナ日本総務部やコモレビズに対する今後の期待・要望を教えてください。

巻田氏  突き抜けてほしいですね(笑)。正直なところ、“モノ”の話になってしまえば今はどこのデザイン会社・什器メーカーでも提案内容に大差はないと思っているんです。そうなると、見積もりを見て金額で判断するということになりかねない。そういう次元ではなくて、空間すべてに対してどう付加価値を与えられるのか、ということを求めたいし、もっとアピールすればいいと思います。
今回、パソナ日本総務部にやってもらってよかったなと思うのは、我々にとって思い入れのあるものを全部使ってくれたことなんですよ。家を建て替えるときに、家族の思い出が詰まった大黒柱はそのまま使うとか、ありますよね。想いを汲み取り、ストーリーを立てて作ってもらった空間は、そこで働く人への効果も変わってくる。それが差別化ということではないでしょうか。

空間演出

※本記事に記載の情報は初掲載時(2025年6月)のものです。

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名称:パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社
住所:大阪府門真市大字門真1006番地
ホームページ:https://www.panasonic.com/jp/pex.html