KNOWLEDGE 未来のワークプレースを考える旅

01疲労についての説明レポート

「疲労」を軽く考えていませんか?

「疲れた」「休みたい」。そんな言葉がふと口から出ることはないでしょうか。でも、多くの人がその言葉を吐いた後、すぐに仕事や家事、育児など目の前にある“自分の役目”に戻ってしまいます。「疲れは病気ではないし…」と思っているのならば、それは危険信号。疲労は体の限界予告なのです。その限界を無視すると日常生活に支障をきたす様々な症状が現れます。

そのような身近な症状であるのにも関わらず、私たちは疲労について詳しく知りません。そこで、疲労研究の第一線で活躍している日本疲労学会理事で横浜国立大学名誉教授の小泉淳一氏、疲労の客観的研究を行っている疲労科学研究所の倉恒邦比古氏に疲労のメカニズムについて解説してもらいました。

1章 疲労とは何か

「疲労」の定義は活動減退による休養願望

疲労の症状というと「だるい」「体が重い」など狭い定義で考えがちですが、実は驚くほど多くの症状が疲労と関係しています。
【身体的症状】
・頭痛、胃痛、腹痛、関節の痛み
・吐き気、嘔吐
・めまい、立ち眩み
・下痢、便秘
・目覚めの悪さ、不眠

【精神的症状】
・やる気・集中力・理解力の低下
・忘れっぽさ
・イライラ
・食欲低下

疲労は身体的な痛みを伴うものから精神的なものまで様々な症状がありますが、日本疲労学会定義委員会は 「疲労とは過度の肉体的および精神活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養を伴う身体の活動能力の減退状態である」と定義しています。つまり、上記のような症状が発症して活動状態が減退し、休養願望が表れれば、それは疲労。「疲れた、休みたい」と思ったら、体はSOSを発しているのです。

疲れているのに休まないのは人間だけ

疲労は 生体警報(アラーム)であり、過剰な活動によって限界を超える危険を事前に察知し、休息の必要性を知らせるために、疲労感や倦怠感といった不快な症状で教えてくれます。動物番組などでライオンやチーターが獲物を追っている最中に、突然足を止めて狩りをやめてしまう……

~このホワイトペーパーで読めること~
・疲労が起こるメカニズム
・労働における疲労について
・疲労の改善方法 など

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