オフィスにBGMを導入するメリットと効果とは?職場のBGM変えて働き方にメリハリを!

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2020年01月10日 配信
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オフィスにBGMを導入するメリットと効果とは?職場のBGM変えて働き方にメリハリを!

オフィスにBGMを導入するメリットと効果とは?職場のBGM変えて働き方にメリハリを!
オフィス環境改善・施設管理

会社やオフィス空間へのイメージは、時代の変化と共に変わりつつあります。従来は仕事に取り組むための最低限の設備が備わっていれば十分である、といった認識が一般的でしたが、近年ではオフィス環境の快適さやデザイン性なども重要になっています。 そんな中、雰囲気の向上や環境改善を目的として、オフィスにBGMを流す企業も増加しています。今回はオフィスにおけるBGMの効果や具体的な導入方法、オフィス環境改善のポイントなどについてご紹介します。

オフィス内でBGMを流すことで見込める効果・メリット

そもそも、業務を行うための空間であるオフィスで、なぜBGMを流すことが効果的なのでしょうか。まずは、BGMを流すことで生まれるさまざまなメリットをご紹介します。

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オフィスの雰囲気を和らげ、従業員のモチベーションを高める

想像しやすい効果としてまず挙がるのが、オフィスの雰囲気を和らげる効果です。
BGMのないオフィスでは他の人の作業音や話し声以外の音がなく、殺伐として無機質な印象があり、雰囲気が良くないと感じることも少なくないようです。
オフィスにBGMを流すことでこのような状況を改善し、雰囲気が和らぐことで従業員のモチベーション向上が見込めます。

「マスキング効果」で雑音をカットし、集中力を高める

BGMには雰囲気づくりだけでなく「マスキング効果」によるノイズの削減効果があるという研究結果もあります。
マスキング効果とは、同じ周波数の音が相殺され聞き取りづらくなる現象を指します。オフィス内でBGMを流すことにより、パソコンの操作音や話し声などの作業に不要なノイズが耳に入らなくなり、集中力が高まるようです。

2018年に北星学園大学が発表した 「BGMによる言語ノイズのマスキング効果」についての研究では、単純作業と高度な知的作業をBGMがある環境とない環境でそれぞれ行い、得点を比較する実証実験が行われました。その結果、いずれもBGMがある場合の方が良い成果がでたことが報告されています。
この研究結果を見ても、BGMは確かに作業結果を向上させる効果があると言えるでしょう。

ストレスの低減

厚生労働省が2018年に発表した「 労働安全衛生調査」のなかで、労働者の58%が仕事に強いストレスを感じることがあり、そのうち59.4%が「仕事の質・量」に起因する、という調査結果が報告されています。
また、株式会社 USENが2016年に行った アンケート結果によると、約60%の従業員が現状のオフィス環境に満足していないと回答しています。
オフィス環境を整備することが仕事の質を向上させ、従業員のストレス低減につながる可能性があります。

快適さが高まり、組織全体の生産性が向上する可能性も

さらに、1995年の 日本都市情報学会誌に掲載の「オフィス環境における積極的環境効果とその実験調査についての研究」の論文では、オフィス空間にBGMが流れる環境下で働く従業員の生産性が向上したという実験結果も報告されています。
この実験では、システム開発会社のオフィスにて2カ月間音楽を流し、業務について14項目のアンケートを集計して実験前後の仕事への貢献度を測りました。

その結果、BGMを導入した場合には作業ミスの減少、疲労の軽減やコミュニケーションの活発化など、さまざまな面で良い結果がもたらされていることがわかりました。
業務上の直接的な効果から、コミュニケーションや仕事への取り組みやすさといった間接的な効果まで、生産性向上につながることが明らかになった研究結果です。
以上のことからも、職場へのBGM導入には大きなメリットがあることが理解できます。

逆効果になることも?オフィスにBGMを導入する際の懸念点

オフィスにBGMを導入するメリットと効果とは?職場のBGM変えて働き方にメリハリを!

ここまで、オフィスにおけるBGM導入のメリットや期待できる効果についてご紹介しましたが、ただやみくもにBGMを流しても効果は得ることはできません。
場合によっては逆効果となり、さまざまな問題が生じる可能性もあります。
BGMを有効的に導入するためにも、懸念点についても理解しておくことをおすすめします。

過度な音量は集中力の低下につながる

BGMにはマスキング効果という雑音を打ち消す効果があるということを前述しましたが、これはあくまで周囲の環境音と音楽の音量がおおむね一致している場合に限った話です。
周囲の音を遮る程の大きな音量でBGMが流れた場合、むしろ音楽に気を取られ、作業効率や集中力が落ち込む可能性があります。

たとえば、アメリカのニュースサイト 「The Atlantic」に2012年に掲載された記事では、カフェでのクリエイティブな作業が効率的という理論の理由について考察しています。その中で中程度の音量(約70デシベル)がパフォーマンス向上につながったものの、やや大きめの音量(約85デシベル)では逆にパフォーマンスが低下することが取り上げられています。
以上のことを踏まえても、BGMは大きすぎず小さすぎない程度の音量にとどめなければ、従業員にとって好ましくない影響を与えてしまうことが理解できます。

誰もが知っている「あの曲」に気を取られることも

音量だけではなく、流す音楽のジャンルなどにも注意する必要があります。
ある企業が従業員に対して、オフィスに流す音楽の満足度調査を行ったところ、ボサノバやジャズなどの音楽は自然と聴き流すことができ問題とならないのに対して、Jポップやロックなどの音楽は知った曲が多いため気が散る、という従業員が多かったようです。
キャッチーなメロディや誰もが知っている名曲が流れた際「つい気を取られた」という経験も少なくないはずです。BGMを有効活用する時には、あくまでも聴き流せるようなものでなければ、むしろ集中力を奪うこともあるでしょう。

オフィスにBGMを導入する方法と注意点

続いて、オフィスにBGMを導入する方法や注意点についてご紹介します。 オフィスにBGMを導入する時には、主に以下の方法があります。

音楽配信サービスを利用する

現在では個人でも多くの方が利用している、主流の方法です。大手音楽会社が月額課金制で運営するサービスがメインですが、有線放送などと契約する企業も多いようです。オフィス専用のBGM配信サービスなども存在しています。

ラジオ放送を流す

オフィス内でラジオを流す企業も存在します。音楽だけでなく、ラジオドラマやトーク番組、ニュースやスポーツ中継などが流れることが懸念点ですが、チャンネルによってはオフィス向けの内容を放送している場合もあります。

無料のBGMサービスを利用する

インターネット上に存在する、無料のBGMサービスを利用するという選択肢もあります。 海外のインターネットラジオ番組を無料配信しているWebサイトや、シチュエーション別の環境音を流すことのできるサービスなど、その内容はさまざまです。中にはプログラミング専用のBGMプレイリストを公開するユニークなサービスも存在しています。

BGMを流す際は著作権に注意

オフィスでBGMを流すにあたって、注意しなければならないのが著作権についてです。
クラシックなどの著作権が消滅している音楽や著作権フリーという形で提供されている音楽、テレビやラジオの放送をそのまま流す場合には問題ありません。しかし、基本的にほとんどの音楽には著作権が存在しています。
なお、国内の音楽著作権を管理している日本音楽著作権協会(JASRAC)は、規約において以下の場合は許諾の手続きを不要であるとしています。

使用料規定上、当分の間*使用料免除となる利用

  1. 福祉施設での利用
  2. 医療施設(医療法・介護保険法に基づく施設)での利用
  3. 教育機関での利用
  4. 事務所、工場等での主として従業員のみを対象とした利用
  5. 露店等での短時間で軽微な利用

*コラム掲載時点の情報です。

出典:JASRAC  各種施設でのBGM

オフィスにおいては(4)の事例が当てはまる場合がありますが、多くの来客が訪れる場合や、オフィスを店舗としても利用している場合には必ず許諾申請を行うようにしましょう。もし、著作権を守らなかった場合、法人に対しては3億円以下の罰金という重い刑罰受けることになってしまいます。

まとめ

今回は、オフィス空間におけるBGMの有効性や導入方法などをご紹介しました。 ただBGMを流すだけではなく、ジャンルや音量、さらには導入方法や著作権などについても検討する必要があるため、すぐには実現しづらいという場合もあるのではないでしょうか。

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そのため、BGMとして配信する音楽の内容やサービスに悩むことなく、オフィス環境を一変させることのできるメリットがあります。 この機会にぜひコモレビズを、オフィス環境改善に取り入れられてはいかがでしょうか。

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