サードプレイスオフィスとは?注目される理由から導入メリットまで紹介

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2024年07月05日 配信
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サードプレイスオフィスとは?注目される理由から導入メリットまで紹介

サードプレイスオフィスとは?注目される理由から導入メリットまで紹介
オフィス環境改善・施設管理

働き方改革やコロナ禍といった時代の流れに合わせて、企業はその時々で働き方に対応したオフィスのあり方を見直す必要があります。そんな中「サードプレイスオフィス」を導入する企業が増えています。

サードプレイスオフィスは従来の職場とは異なり、多様な働き方や社内外の人脈づくり、アイデアの創出など、様々なメリットが期待できる「新たな働く場」といえるでしょう。

今回は、オフィスに求められる役割としてサードプレイスオフィスが注目される理由と、導入することで得られるメリットなどを紹介します。

サードプレイスオフィスとは?

サードプレイスとは、自宅や職場とは別に快適に過ごせる「第3の場所」のことをいいます。

第1の場所(ファーストプレイス)はプライベートの場である自宅、第2の場所(セカンドプレイス)は多くの人と関わる社会的空間である職場や学校、そして、それ以外の居心地の良い場所がサードプレイスというわけです。具体的な例としては、図書館、カフェ、公園、スポーツジム、地域のコミュニティセンターなどが挙げられます。

このサードプレイスをビジネスの側面で捉えたのが「サードプレイスオフィス」です。カフェやコワーキングスペースなど、自宅でも職場でもない場所を第3の働く場として活用することを指します。

サードプレイスは、リフレッシュや新しいアイデアの創出、組織を超えた人との交流など、様々なメリットをもたらすとされています。

サードプレイスオフィスが注目される背景

近年、サードプレイスオフィスを活用する企業が増えた主な理由には、働き方の多様化があります。

コロナ禍では多くの会社がリモートワークを導入しましたが、長期にわたる自宅でのリモートワークは、オンオフの切り替えの難しさやコミュニケーション不足による孤立を引き起こしていました。また、都市部にある本社や拠点にフルタイムで出社することが前提の働き方を見直すことで、今後ますます加速するであろう働き手不足という社会課題に対応できる可能性もあります。

多様な働き方が受け入れられるようになる一方で、イノベーション創出に向けた「チームワークと活発なコミュニケーション」を重視する声は増しており、単独作業よりも情報共有や交流を重視した働き方が求められてきています。

そこで、柔軟な働き方とインフォーマルコミュニケーションを両立させる場として、仕事に集中しつつも、気軽に人と交流できるコワーキングスペースやシェアオフィスといったサードプレイスオフィスの利用が注目されています。これらの施設は、企業やチーム、個人単位でも利用ができるため、チームワークやコミュニケーションを促進し、新たなアイデア創出やイノベーションの加速に貢献することが期待されています。

サードプレイスオフィスの導入・空間設置のメリット

サードプレイスオフィスの導入・空間設置のメリット

サードプレイスオフィスを導入することは、企業や従業員にとって多くのメリットがあります。


例えば、生産性向上です。在宅ワークとは異なり生活音や家族との関係などに気を取られることなく、高い集中力を維持できるので、作業効率が格段に向上します。


さらに、多様な働き方に対応できる柔軟なワークプレイスを提供することで、優秀な人材の確保や離職防止への効果も期待できるでしょう。地方在住者や、育児や介護などでオフィスにフルタイムで通うことが難しい人材にとっても働きやすい環境を実現することができるでしょう。


他にも、イノベーション創出や社内コミュニケーション活性化など様々な効果が期待できるため、サードプレイスオフィスは企業の成長戦略にとって重要な選択肢となるでしょう。

サードプレイスオフィスの主な種類

サードプレイスオフィスの主な形態には「サテライトオフィス型」「シェアオフィス型」「旅先やレジャー施設への併設型」「オフィス内設置型」などがあります。それぞれの特徴を知り、自社に取り入れられるかどうかをぜひ検討してみてください。

サテライトオフィス型

本社や支店などの既存の拠点とは別にワークスペースを構えることを「サテライトオフィス」といいます。特に、自然環境に恵まれた立地や地方都市のターミナル駅にサテライトオフィスを構えるケースが多く見られます。

都市部のオフィスとは異なり、豊かな自然に触れながら働くことで、メンタルヘルスへの好影響や生産性の向上が期待できるでしょう。サテライトオフィスの近隣に住む優秀な人材を確保することも可能になります。

シェアオフィス型

作業をするための空間をレンタルする「シェアオフィス型」もあります。インターネット環境やカフェ機能などが整備されており、サードプレイスオフィスとして快適に働くことができます。

自宅では仕事に集中できないという時や出張先でデスクワークをしたいといった時に有効な選択肢になるでしょう。社外の組織が運営するスペースであるため、会社の枠を超えた人との交流が可能で、新たな人脈やビジネスチャンスの獲得につなげることもできます。

旅先やレジャー施設への併設型

観光地やレジャー施設と併設されているサードプレイスオフィスも人気があります。このようなタイプは、コロナ以降浸透しつつある「ワーケーション」という新たな働き方に適しているでしょう。休暇中は観光やレジャーを楽しみ、業務の際は併設するコワーキングスペースを利用するといったバケーション(休暇)とワーク(仕事)を合わせたスタイルです。長期休暇を取得して、併設型のサードプレイスオフィスを活用する人も増えています。

オフィス内設置型

前述のとおり、サードプレイスは自宅や職場以外の空間のことを指しますが、近年では、オフィス内にサードプレイスと同じ役割を果たす空間を持つ企業も増えています。カフェスペースやラウンジ、コワーキングスペース、ビリヤード台などがある多目的スペースが例として挙げられます。

普段の業務を行う執務エリアとは異なる空間を作ることで、コミュニケーションの活性化やリフレッシュの場としての機能が期待できます。

また、オフィス内にサードプレイスの要素を持つスペースがあることで、わざわざ別の場所へ移動しなくてもよいこともメリットです。セキュリティや帰属意識の低下へのリスクも抑えることができるでしょう。

オフィスへのサードプレイスの取り入れ方

サードプレイスの要素やメリットを持つ空間をオフィス内に作る場合、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。

部門・役職を超えたコミュニケーションの活性化や、偶発的な出会いを生み出すことを目的とするのであれば、利用する従業員がリラックスできる雰囲気や、非日常を味わえる空間であること、そして、最も大切なことは自然と集まりたくなるような心地よい場であることが条件として挙げられます。
かつては喫煙所や給湯室がそうした役割の一部を兼ねていましたが、最近ではオフィス戦略のひとつとして、交流やアイデア創出を生み出すためのスペースを意図的に設置する企業が増えています。

たとえば休憩や食事、集中作業などさまざまに利用できる共用スペースとして、リフレッシュルームを設置する方法があります。ソロスペース以外に、4~6人が座れるテーブルやソファを配置することで、軽い打ち合わせも可能です。会議室よりもカジュアルな雰囲気の中で、活発なディスカッションや新しいアイデアの創出が期待できます。また、自席以外の場所で食事をとることでオンオフを切り替えてしっかりリフレッシュをし、生産性の維持向上が期待できるメリットもあります。

フィスへのサードプレイスの取り入れ方

最近では、自動販売機を設置するだけではなくカフェコーナーを設ける企業も増えています。ドリンクを買ったらすぐ自席に戻るのではなく、少し長居したくなる空間やコーヒーが入るのを待つ時間があることで、従業員同士の会話を促してくれます。

オフィスへのサードプレイスの取り入れ方

広いスペースを確保できない場合は、執務デスクとは趣の異なる家具や植物を配置するだけでも、空間の雰囲気や使い方を変えることができます。

例えばこちらのテーブルは自然の湧き水をイメージしてデザインされており、中央に水と植物が配置されています。植物の緑や水音の効果で、室内にいながら自然を感じることができ、パソコン作業や会議の合間のわずかな時間に気分転換や、何気ない会話を楽しむことができるスペースになっています。

オフィス内にサードプレイスの要素を取り入れるならバイオフィリックデザインのCOMORE BIZ

オフィス内にサードプレイスの要素を取り入れるならバイオフィリックデザインのCOMORE BIZ

リラックス効果やコミュニケーションの活性化といった多くのメリットが期待できることから注目されているサードプレイスオフィスですが、職場内にそうした機能を持つスペースを用意する場合、ただ従業員にとって快適な場所を用意すればいいというわけではありません。


重要なのは企業としてオフィス戦略をどのように考え、いかにそれぞれの空間価値を最大化していくかという点です。


パソナ日本総務部のバイオフィリックデザインソリューションCOMORE BIZ(コモレビズ)では、単に見栄えや居心地がよい空間を作るのではなく、それぞれの企業が理想とする働き方や抱える課題をヒアリングした上で、最適なワークプレイスをご提案しています。

バイオフィリックデザインとは、自然と触れ合うと人間は本能的にやすらげるという「バイオフィリア理論」に基づき、自然の要素を室内に取り入れて、人の健康と幸福を向上させる空間デザイン手法のことをいいます。コモレビズでは、さまざまな実証実験を通して証明されたエビデンスとバイオフィリックデザインを組み合わせることで、ストレス軽減や生産性の向上といった、ワーカーに効果のあるワークプレイスづくりを行っています。

従業員のモチベーションやエンゲージメントを高め、ウェルビーイング経営を推進することをお考えなら、社内にサードプレイスの機能を持つエリアを置くことをぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

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