株式会社構造計画研究所

ファシリティマネジメントシステム『SINGU FM』の導入事例
【株式会社構造計画研究所】

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施設管理業務におけるデータマネジメントの課題解決のため『SINGU FM』を導入。10年、20年先のファシリティマネジメント力強化を見据えた取組みをご紹介。

コンサルティング
ファシリティマネジメントシステム『SINGU FM』
名称
株式会社構造計画研究所
導入先住所
〒164-0011
東京都中野区中央4丁目5-3
ホームページ
https://www.kke.co.jp/

ファシリティマネジメントシステム『SINGU FM』

ファシリティマネジメントシステム『SINGU FM』

SINGU FMは、ひとつのプラットフォームで総務業務・施設管理業務のすべてをデータ化し、業務の見える化を実現するソフトウェアです。
簡単なワークフローで業務プロセスを標準化でき、日々の利用によりデータが自動的に蓄積。 集まったデータを基に、資産価値向上に向けた新たな施策立案が実現できます。
SINGU FMで総務業務・施設管理業務のDX化を進めましょう。

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今回、自社ビルの施設管理に『SINGU FM』を採用いただいた構造計画研究所様に、SINGU FMを使って得られたメリットや、実現した施設管理業務の効率化などについてお聞きしました。

株式会社構造計画研究所 総務部 野深 裕也様

株式会社構造計画研究所 総務部 野深 裕也様

貴社の事業内容を教えてください

野深様
構造計画研究所は人工構築物や自然環境、社会、企業コミュニティなど、幅広い領域で現実の課題を科学的に解決するエンジニアリングコンサルティングを事業の大きな柱としています。具体的には、建物の構造計算から始まり、製造業の工場や物流、マーケティングにおける社会的な課題、地震や津波の避難シミュレーションといった公的な課題などにも取り組んでいます。
また、エンジニアリングコンサルティングの枠を超えて、地震シミュレーターのような多くの方にニーズがあるものを製品化し、パッケージとして販売する事業も行っています。ここ数年では、新規事業としてクラウドビジネスやスマートロック、センサーによる建物などの3Dデータ化機器なども手がけました。

当社にはさまざまな部門があり、それぞれが独自の事業を展開しています。まるでいくつもの会社が集まってできているような会社だといえます。

どのような業務にSINGU FMを利用されていますか?

どのような業務にSINGU FMを利用されていますか?(野深 裕也様と会話)

野深様
まず、自社ビルである本所新館の施設管理にSINGU FMを利用しており、メンテナンス計画とそこに紐づくさまざまな固定資産や機器資産の修繕・リース管理を行っています。
設備や機器などはメンテナンス計画通りに壊れてくれません。修繕が早すぎても遅すぎても良くないというタイミングとコストのバランスを取るのが難しいのですが、SINGU FMの利用で適切なタイミングを計れるようにすることが目的です。

また施設管理だけでなく、ファシリティマネジメント(FM)業務全般において発生するワークフローや進捗管理にも利用しています。

施設にまつわるデータ管理の課題解決のためSINGU FMを導入

SINGU FM導入前の課題を教えてください

野深様
1番大きな課題は、ファシリティマネジメント(FM)データの一元管理の難しさでした。当社では固定資産や備品、機器など固有の情報や、それらの修繕履歴などのデータが個別の台帳に記録されていました。
例えば空調設備の修繕履歴を確認したいと思っても、関連するデータをそれぞれの台帳から探して照合する必要があり非常に手間がかかるのです。
また今後、建物や施設の全体的な管理状況を定期的にFM白書としてレポートし、LCC(ライフサイクルコスト)も含めた中長期の建物管理計画立案の基礎情報としても活用したいと思っています。しかし基となるデータが個別管理では、クロス集計も難しく難航が予想され、何かよい方法はないかと考えていました。

台帳に紐づくワークフロー管理にも課題を感じていました。例えば修繕の進捗や対応状況はメールやチーム会議で管理していましたが、ひとつのフェーズ内に大小の案件が混在するため、どうしても小さな案件がこぼれがちになることや、逆に小さな案件に取り組むうちに大きな案件に自ずと遅延が発生することがありました。
また、施設管理には社外パートナーが多く関わります。例えば管理会社とメールや電話でやり取りしていると、さまざまな情報が積みあがってしまい、過去の情報を探すのが大変でした。

業務に属人化の傾向があることも課題でした。少人数でFM業務を行っており、また各々のメンバーが持つ経験や知識も異なっているので、それぞれの得意分野をオーバーラップさせながら対応するしかありません。しかしそれでは個人の暗黙知になりがちで、ナレッジマネジメントが上手くいっていないと感じていました。

SINGU FMを知ったきっかけ

これらの課題を解決できるシステムを調べてみましたが、あまりピンとくるものがありませんでした。そのような時に、JFMA(公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会)の研究部会でSINGU FMを知る機会がありました。日本でSINGU FMを扱っているのが当社と総合受付業務でお付き合いのあったパソナ日本総務部だと知り、一度話を聞いてみようと思ったことがきっかけです。

採用の決め手は操作性と料金体系

SINGU FMの説明を受ける中で、前述したデータの一元管理をはじめとした課題を解決でき、FM白書となるレポートも簡単な操作で抽出できそうだと感じました。
またSINGUの契約形態が、アカウント(ID)数ではなく使用面積に応じた料金体系であることもポイントでしたね。施設管理のシステムは社外パートナーも利用できないと効率的ではないため、所属企業を問わず何人でもユーザーを登録できる点に魅力を感じたのも大きいです。

どのように運用をスタートされましたか?

まずはSINGU FMへの基礎データ登録から着手しました。当社の固定資産台帳は財務経理上の資産名称で登録されていたため、施設管理で利用するには必要な情報が不足しているのが課題でした。そこで、固定資産の棚卸しも兼ね個別の資産情報の詳細も併せて登録することにして、まずは直近の資産など把握しやすいものから着手しました。数が多くて大変でしたが、しっかりとデータ整備を行ったことがスムーズな運用につながったと思います。
特にリース契約については、リース期間終了後の再リースや返却、買い取りなどの情報も登録しました。これにより、すべての情報をSINGU FM上で管理できるようになり大変楽になりました。

SINGU FMの画面はシンプルかつわかりやすく設計されているので、操作に苦労することなくスムーズに利用開始できました、都度発生する不明点はパソナ日本総務部に電話やメールで相談すれば、操作レクチャーはもちろん追加の説明資料などもいただけたので、特に困ることはありませんでしたね。

SINGU FMの利用で得られたメリット

SINGU FMの利用で得られたメリット(野深様)

SINGU FMで実現できたことを教えてください

野深様
まずは最大の課題であった、エクセルなどでバラバラに管理していたデータがSINGU FMで一元管理できるようになり、情報の連携がスムーズになったことです。また修繕履歴の管理も簡単になりましたね。
SINGU FMは「チケット(業務依頼書)」を利用するシステムです。設備の突発的な不具合対応や、計画に沿った定期の修繕依頼などはすべてチケットとして発行され、関係者がリアルタイムでチケットの進捗を共有しながら作業を進めます。そして、チケット上の作業履歴が自動的にデータベースに蓄積されていきます。
つまりチケット履歴を見れば過去の履歴が簡単に確認できるのです。さらに関連するチケットを紐づけるなどで、修繕の計画や対応を効率化できるようになりました。

次に、ナレッジマネジメントの強化です。例えば天井に何らかの手を加えることになった場合、天井にまつわる設備を一緒に修繕した方が、足場を組む手配が一度で済み効率的でコストも抑えられます。
これら複数作業の紐づけは、今までは担当者が頭の中で行っていました。しかしSINGU FMならこれが可視化されるので、現場に精通していないメンバーでも効率化を図れるようになってきています。

空調設備の更新スパンは10年や20年という長い期間ですが、それだけの長期間だと当然担当者は変わってしまいます。設備を更新した事実は記録として残っていても、なぜこのように更新したのかという判断理由の記録は残っていないものです。
各チケットの対応履歴と判断理由という長期的な施設管理における重要情報がSINGU FMに蓄積されていけば、10年、20年先のナレッジ共有と対応の質が向上すると期待しています。

またレポーティングも効率化できるようになりました。例えば、従来は労働安全衛生委員会向けレポートの基となるデータは手作業でまとめていましたが、今はSINGU FMから簡単に抽出できるので、レポート作成がかなり楽になりました。

便利になった点はなんでしょうか?

やはり、社外パートナーとのコミュニケーションです。従来は主にメールでのやり取りでしたが、これがSINGU FMのチケットシステムで一元化され、効率的になりました。一つの作業におけるやり取りの中では、すぐに解決する事柄と数か月かけて対応する事柄が並行して動く事が多々あります。SINGU FMならそれぞれのチケットで管理されていて、さらに過去のデータや関連情報も簡単に検索できるため、業務効率が大幅に向上したように思います。
また見積書や請求書などは従来、大量の紙資料やメールの中から探し出す必要がありましたが、今はチケットからすぐに取り出すことができ大変便利になりましたね。

今後、SINGU FMをどのように活用していきたいですか

今後、SINGU FMをどのように活用していきたいですか(野深様)

野深様
SINGU FMの利用範囲を広げていきたいと考えています。本所新館だけでなく、今後は熊本にある研究所や「知粋館」と呼ばれる世界初の3次元免震装置を備えた建物の管理などにもSINGU FMを適用することで、当社のファシリティマネジメントの質を全体的に高めていきたいですね。

利用範囲を広げるためには、まずは本所新館での運用を確実にする必要があります。特に、SINGU FMで得たデータをどう分析し、レポーティングに活かしていくかは大きな課題です。単に故障履歴を確認するだけでなく、設備の稼働状況や修繕にかかるコストなども可視化し、中長期修繕計画の立案や予算の根拠資料の作成など、経営層の意思決定に役立つレポートを作れるようにしていきたいと考えています。
まだまだ発展途上の取り組みではありますが、SINGU FMを活用したファシリティマネジメントの高度化を通じて、社員の働く環境の改善と、経営の意思決定の支援の両立を目指していきたいと思います。

※本事例に記載の情報は取材当時(2024年6月)のものです。

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